現在は大企業ですら、いつ倒産するかわからない時代です。
生き残るため個の価値を高め続けることが必要で、それを可能にするのがセルフブランディングの考え方です。
「自分の価値を上げたい方」、「転職、独立を考えている方」 におススメです。
1.セルフブランディングとは?
企業や組織に所属しない「個人」が自らをメディア化し、自らの力でプロモーションすること。
以前はセルフブランディングで全て集約されていましたが、現在は働き方改革によりパーソナルブランディングとセルフブランディングが分かれています。
パーソナルブランディングとは?
企業や組織に所属している「個人」が組織の中の「個」として組織のイメージ向上を目的としてプロモーションすること。
組織に属していようがしていまいが今回は同じ定義の中で進めて行きたいと思います。
現在、私達の時代はVUCAの時代と言われています。
・Volatility(変動性・不安定さ)
・Uncertainty(不確実性・不確定さ)
・Complexity(複雑性)
・Ambiguity(曖昧性・不明確さ)
経済環境がカオス化し予測不能な状態といえます。
テクノロジーの発展によりマーケットの変化が早く流れについていけない企業は衰退し大企業でも、いつ倒産してもおかしくない時代です。
もし企業が倒産し背負っていた看板(ブランド)がなくなった場合、” 自分一人で生きていくことが出来るか ” が問われる時代に突入しています。
その中で生き抜くためにはセルフブランディングが必要ということになります。
本題に入りますが、まず質問です。
ここに4枚のA,B,C,DのTシャツがあります。
全て白の無地で全く同じデザイン、同じ素材、価格はA~B全て1000円です。
あなたはどのTシャツを買いますか?
ん? 選ぶといっても特徴や決め手なく、どれを買っても一緒ですね。
例えばこのTシャツにロゴが入っていたらどうでしょうか。
A:ナイキ、B:ユニクロ、C:シャネル、D:商店街で売っているシャツ
好き嫌いはあると思いますがAが3000円だとしてもDよりも高い値段で買うのではないでしょうか。
ワンポイントのロゴが入るだけで価値が変わるということです。
これはブランドの価値を市場に認知させるように提供しているため、このような事象が起きるわけです。
セルフブランディングも同じ原理です。
個人の価値を上げていって世の中に認知してもらうことによって自分の価値が上がっていくことになります。
ここで大事なことは、
自分はどういうブランド?ということを明確にすることです。
2.自己認知
自分の強みや弱みを理解することと定義します。
市場のマーケットに対して自分の価値を提供するために自分のことを知らなければなりません。
それが自己認知に集約されます。
自己認知をして市場に自分の価値を伝える行為はコミュニケーションと同じ構造といえます。
コミュニケーションとは伝える作業ではなく伝わるように話すことです。
伝えるとは一方的に自分の価値観を相手に投げかけてる状態で、伝わるとは相手が腑に落ちて メッセージを受け取ってくれて双方向で同じメッセージの共有ができることです。
自分がどういうメッセージを相手に伝えたいのか理解するということです。
<他者理解>
相手の立場に立って相手目線で何を知りたがったいるのか理解した上で話をする。
例えば相手が小学生の場合、伝える内容は変えず分かり易くかみ砕いて説明しないとわかってくれません。相手によって話し方を変える必要があるのです。
<信頼関係>
相手が怒っている心理状態であれば聞き入れてくれないでしょう。
またCさんにAさんとBさんが同じ言葉を発したとしても、Aさんはただの知人だがBさんのことは尊敬しているから素直に聞き入れられる。ということは誰しもあります。
そうなるには双方向で理解しあい信頼関係を築く必要があります。
セルフブランディング
自分の強みや弱みを明確に把握し、それが世の中の誰に役立つのか考えることがセルフブランディングをして行く上で重要です。 ※人に教えれる領域だと尚良い
ここで一度、自分の強みを5つ以上書き出してみましょう。
ex. 適応性、協調性、好奇心、行動力、責任感 …
どうしても抽象的になってしまうと思いますが今までの行動、事例から具体的に書き出しておくとよいです。
なぜ強みなのか?具体的、定量的に示すことで信頼性が増します。
ex. 英語力
TOIEC 750点。
6ヶ月程欧米をバックパッカーでの旅をしたことがあり、 毎日が勉強で実践していたため今は流暢に英語を話すことができる。 (エピソードがあればなおよい)
<自己理解をする方法>
①自分で深堀
よく就職、転職時に使う自己分析ツールを利用することをお勧めします。
「自分には強みがない」と感じてしまいがちな人は頼ってみて下さい。
「お勧めツール」
・キスミ力
・エニアグラム
・m-gram
・3E-P
②人に教えてもらう
クセなど無意識に行っていることを自分で認知するの難しく、人からいわれて気づくこともあります。
強み弱みも同じで人から言われて意外な一面に気づくことも珍しくありません。
参考として「ジョハリの窓」という自己分析に使う心理学モデルがあります。
自分自身が見た自己と、他者から見た自己の情報を分析することで次の4つに区分して自己を理解するというものです。
第三者からの情報が必要で心の開示を伴うのでお互いに信頼のある関係性のメンバーで実施することも大切です。
一度、機会をつくって実践してみるとよいでしょう。
セルフブランディングをして社会で活躍する人材になるには、、
- 自分を知る
- 他者、組織を知る
- 自分を他者に理解してもらう
この3つを理解し実践することです。
これを就職活動に置き換えると 、、
- 自己分析
- 会社分析
- 面接
ということになります。
自分の強みを知っているとしても、それを活かし活躍できるフィールドでなければ意味がありません。
自分が ” このフィールドで絶対に活躍できるぞ ” と思っても会社に認めてもらえなければ入社できません。
なぜこの会社で活躍できるのか相手に理解してもらわないとセルフブランディングは上手くいかないということです。
3.自分にしかできないポジションを見つける
自分の強みを世の中で活かしていけるポジションは何でしょうか?
世の中を俯瞰し、まず自分の土台となる市場(業種、職種など)を見極める必要があります。
自分の強みとなるものが周りの人も同じような強みを持っていたら、そこで戦わなければいけなくなります。
唯一無二に自分が楽に勝てるポジションはどこなのか?逆にそこで自分の強みを突き抜けられるのか。
どちらかの選択になると思います。
<活躍し続ける2つのタイプ>
①スペシャリストタイプ
周りに同じ強みを持った人がいようが自分は突き抜けるといったタイプ
②ゼネラリストタイプ
どこの領域であれば戦っていけるか俯瞰して立ち位置を変えていけるタイプ
会社でいうと専門職タイプ、管理職タイプにあたるのではないでしょうか。
近い将来は正社員、終身雇用制度がなくなり成果型雇用で、この2つのタイプが生き残るのではないか?と思います。
話は変わりますが ” 藤原和弘氏 ” の100万分の1理論はご存じでしょうか。
オリンピックのメダリスト級になるのは100万人に1人の存在になる必要があるといわれています。
とても難しい話ですね。
これはビジネスの世界でも同じことが言えます。
因数分解すると
1/100 x 1/100 x 1/100 = 1/1000000 となります。
これは3つの領域で100人に1人の存在になれば100万人の1人となるわけです。
ですが100分の1の存在になるのも難しいですね。
藤原氏は定量的に数字で一つの領域で10000時間働くと1/100の存在になれるといっています。
ある程度を価値を発揮できる状態になるということです。 (1日6時間働くとすると約7年)
例えば 営業で1/100の存在、旅行代理店で1/100の存在、ペットショップで1/100の存在となった場合どうなるか。
- 少子高齢化で一人暮らしの高齢者が増えてくる
- 寂しさを紛らわすためにペットを飼いだす
- 老後、ゆっくりと旅行を楽しみたい
- ペットがネックになって旅行にいきづらい
上記を予測したとき、
- ペットのことがよくわかっている
- ペット同伴の旅行プランをつくることができる
- 営業のことがわかっているのでプランを売ることができる
よってこの領域では唯一無二の存在になれると提唱されています。
経験が浅いという人は、まずは一つの領域から極めていくことをお勧めします。
ここで注意したいのが次の領域に進むときに全く畑違いの業種、職種を選択してしまうと点と点を結びつけることができず遠回りすることも考えられます。
その経験は無駄にはなりませんが限られた時間ですので、最短で希少な存在になれるように慎重に判断することです。
それぞれのセルフブランディングがあり正解はありませんが自分の強みを理解したうえで自分を取り巻く環境の中で、
どのように自分の価値を高めていくのか先を見据え戦略を考える必要があります。
最終目的がぼんやりと定まらなくても、自分の価値を高めるべき目標があれば選択に迷いはないはずです。
これからの時代に生き残るにはセルフブランディングすることが重要です。
是非、躊躇せずチャレンジして頂きたい。
以上です。
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