派遣エンジニアという働き方

エンジニアを目指し派遣社員を考えている若い人、キャリア転職で派遣社員を考えている人や派遣社員に興味がある人に対し、様変わりしてきた 現在の派遣業界(無期雇用派遣)の動向をお伝えしますので参考にして頂ければと思います。

派遣というと一般派遣(登録型)も特定派遣(無期雇用型)も一括りで社会的地位的にも低く見られていました。

しかし今日は多様化する技術の変化が速く、各メーカーも対応するためには他分野での専門知識が必要とされ、他社との協業、専門知識を持った派遣社員の 需要が高くなっています。

製造業界では人手不足と言われているが、正社員としての採用には慎重で各企業人材の補充は進んでいないのが現状です。

各メーカーも生き残りをかけ雇用形態の見直しで、メーカーで働く派遣社員の増加が予想されます。

近い将来は正社員エンジニアとの比率が逆転する。そんな時代が来るかも知れません。

<無期雇用型派遣会社について>

まず御存じと思いますが、無期雇用派遣とは派遣会社の正社員として雇用契約を結びますので、もちろん社会保険にも加入することになり派遣先での就業期間が終了しても派遣会社との雇用契約は継続します。

派遣先での勤務が中心となりますが派遣先で働いていない期間も原則、給与または休業手当が支払われます。

※待機期間中の給与は基本給の60~80%程で派遣先と契約が切れた場合、次の派遣先が決まるまでは派遣会社で待機期間(又は自宅待機もあり)となり、主に自主が学習がメインとなりますが会社によっては研修センターにてスキルUpのための研修や教育を受けることになります。

派遣会社には、「キャリア形成支援制度」を設けることが法律によって義務付けられているため、大手の派遣会社程、教育研修体制が整っており長期的なキャリア形成をサポートしてくれます。
また福利厚生も充実しています。

<給与について>

一般的な中小企業並みの給与です。 基本給は若干低めですが家族手当、住宅手当、単身赴任時の手当などは高めに設定されているところが多いです。

基本給は本人の技術能力を派遣会社の技術テーブルに照らしあわせ決定され、毎年の昇給は殆ど無いと言えます。

では何を基準にが昇給されるのかと言うと、本人の職務レベルの向上により単価、給与がUPされます。

レベルUPの判断は派遣先の配属先責任者のヒアリングと年1回、同じ配属部署に派遣されている上長との目標達成、実績面談によりレベル判定されます。

また給与として実際に貰える単価は客先に請求する単価の5割程と思ってよいでしょう。

※評価制度が曖昧な派遣会社もまだ多いようですので入社前には確認が必要です。

<派遣エンジニアの働き方>

派遣社員を選択する人は一つの業界で開発の仕事を続けるではなく、様々な業種の技術に携わり仕事がしたいと思う人が多いと思います。

また社員間のしがらみに囚われたくないと思う人もいるでしょう。
かと言って短期間で技術が身につく前に派遣先を転々としてはエンジニアとしての将来はないとと言ってもよいです。

なぜかと言うと次の派遣先に行っても役立たずで終わってしまうからです。

若いうちは、まだ許されますが30歳以上の中堅になってくると、 ある程度の即戦力、他分野での技術を期待し受け入れます。

期待した分の単価を支払うわけですから、それに見合わない戦力と判断されると短期間で契約終了となるのが落ちです。

そうならないためにも、一つの派遣先で基礎的な技術、知識を身につけるため3年は就業することをお進めます。

逆に一つの派遣先に長く務めることも可能で、その業種の技術を極めるのも良いです。

現に同じ派遣先で10年以上勤めている人も何人か見てきています。
そういう人はプロパー社員以上に社員らしく、頼りにされ周りの人に親しまれています。

景気の悪化、社内事情により契約が終了となっても同じ業界であれば仕事がが途切れることはないでしょう。

私の意見としては、よりレベルの高い仕事をするため派遣先のシフトを続けても良いですが中堅となり、どこに行っても通用する技術が身につき、レベルに合わせて重要度の高い仕事をプロパー社員、派遣社員関係なく任せてくれる、そんな優良な会社に巡りあえたなら、そこの会社で長く務めることが良いと思います。

その経験はどこに行っても高く評価されるでしょう。

<長く続けるためのアドバイス>

1.言われた事をただやる、ではダメです。

常にプラスαの事を考え行動しましょう。

例えばある部分の設計を頼まれたら、
その部分だけでなく関連する周辺の設計検討して提案する。

設計書、資料を作成しておく。
評価したら結果をまとめるだけでなく問題点に対する考察、対策を提案する。

次にすべき評価を事前に準備するなど考えて行動しましょう。

また分からないところは積極的に聞いて吸収する姿勢を見せることも大切です。

2.コミュニケーションを積極的に取り円滑な関係を築きましょう。

先にメリットとして人間関係のしがらみに囚われないと書きましたが、仕事は全て人との関わりで成り立っていますので自己中にならず協調性を心掛けて下さい。

派遣先の受け入れ担当者もプロパー社員と上手くやっていけるか?面談の時人間性を見ています。

3.独自の専門スキルを持とう。

自分の1番の強みとなります。

CAD操作の細かい機能まで熟知しており教育、アドバイスが出来たり、その会社に無い他業種で身に付けた技術を持っている。

応力、熱、流動などのCAE解析に精通している。などです。

どれも派遣社員にとって優位性があるのでは無いでしょうか。

一目置かれる人物を目指しましょう。

考え方も人それぞれですので参考にして頂ければと思います。

最後に、人生何が起きるかわかりません。
どんな仕事でも、真面目に取り組んでいれば、色々なかたちでチャンスが巡って来ます。

そのチャンスを見過ごす事なく掴んで下さい。
そしてチャレンジして下さい。
人生が大きく変わって来ます。

以上となります。

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